EC市場の競争が激しくなるなか、商品やサービスの魅力をより効果的に伝え、顧客との接点を増やしたいと考える企業も多いのではないでしょうか。
そこで注目を集めているのが、「ライブコマース」です。「ライブコマース」は、売上拡大や認知度向上、顧客との関係構築に役立つ手法として期待されています。
一方で、配信体制の整備や出演者の選定、集客方法など、導入前に検討すべき課題も少なくありません。
この記事では、ライブコマースのメリット・デメリットや企業の成功事例、実施する際の注意点について分かりやすく解説します。
※こちらの記事は2026年8月5日時点での情報です。
ライブコマースとは

ライブコマースとは、ライブ配信とEC(オンライン販売)を組み合わせた販売手法です。
まずは、ライブコマースの基本的な仕組みとECサイト・テレビショッピングとの違いについて解説します。
ライブコマースの仕組み
ライブコマースは、InstagramやTikTok、YouTubeなどのライブ配信機能を利用し、配信者が商品の紹介や実演を行いながら販売する仕組みです。
視聴者はライブ配信を見ながらリアルタイムで質問やコメントを投稿できるため、サイズ感や使い方など、購入前の疑問をすぐに解消できる点が、一般的なECサイトとの違いです。
ライブコマースには、「アプリ内決済型」と「外部ECサイト誘導型」という2種類の決済ルートがあります。
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決済ルート |
概要 |
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アプリ内決済型 |
配信画面から離脱することなく、シームレスにアプリ内で決済まで完了する仕組み |
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外部ECサイト誘導型 |
ライブ画面に設置したリンクから、ユーザーが自社のECサイトや外部の販売ページへ移動して決済する仕組み |
TikTok Shopなどのアプリ内決済型は、視聴中に購入まで完了できるため離脱が少なく、購買意欲が高いタイミングを逃さず販売につなげられます。
一方、InstagramやYouTubeなどで採用されている外部ECサイト誘導型は、自社ECサイトへ誘導するため、決済方法や商品ページを自由に設計できるほか、顧客データを自社で管理・分析しやすいのが特徴です。
ECサイト・テレビショッピングとの違い
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項目 |
ライブコマース |
ECサイト |
テレビショッピング |
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リアルタイム性 |
〇 |
× |
〇 |
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双方向性 |
〇 |
× |
× |
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商品の伝え方 |
実演や試用を交えながら紹介する |
写真や動画、商品説明文が中心 |
実演や出演者による紹介が中心 |
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購入方法 |
配信中にそのまま商品を購入できる |
商品ページから購入する |
電話やWebサイトで購入する |
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情報量 |
視聴者の質問に応じて情報を補足できる |
掲載内容のみで判断する |
放送内容の範囲で情報を得る |
ECサイトは豊富な商品情報を掲載できるのがメリットですが、利用者とリアルタイムにやり取りできない点がデメリットです。
また、テレビショッピングは商品の魅力を実演で伝えられるものの、視聴者がその場で質問することは難しい販売手法です。
ライブコマースは、リアルタイム性と双方向性を兼ね備えているのが特徴です。
商品の魅力を実演しながら視聴者の疑問にその場で回答できるため、購入への不安を解消しやすく、売上向上だけでなく、ブランドへの信頼やファンの獲得にもつながります。
ライブコマースが注目されている背景

ライブコマースが注目を集める背景としては、以下の3つが挙げられます。
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SNSや動画コンテンツの普及
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EC市場の拡大
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消費者の購買行動の変化
総務省の「令和7年版情報通信白書」によると、YouTubeの利用率は50代以下の各世代で8割を超え、TikTokも10代・20代を中心に高い利用率となっています。
このように、ライブ配信や動画コンテンツを日常的に視聴するユーザーが増えたことで、SNSを活用した販売手法も広く浸透するようになりました。
また、コロナ禍を経てオンラインでの購買習慣が広く定着し、EC市場も拡大を続けています。
経済産業省の「令和6年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、国内BtoC-EC市場規模は2022年の22.7兆円から2024年には26.1兆円まで拡大しました。
物販系分野のEC化率も9.8%となり、商取引の電子化が着実に進んでいます。
一方で、商品を実際に手に取れないことから、「使い方が分からない」「本当に自分に合うのか不安」と感じる消費者も少なくありません。
このような背景から、商品の実演を見ながら疑問点をその場で質問できるライブコマースへの注目が高まっているのです。
配信者やブランドスタッフとのコミュニケーションを通じて安心して購入できることに加え、企業にとっても商品の魅力やブランドの世界観を伝えやすい販売チャネルとして活用が広がっています。
ライブコマースの主な配信プラットフォーム

ライブコマースの代表的な配信プラットフォームは、以下の通りです。
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TikTok Shop
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Instagram
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YouTube
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17LIVE
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HandsUP
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Firework
これらは、大きく「SNS型」「エンタメ・投げ銭型」「自社サイト組み込み型(SaaS)」の3種類に分類できます。
それぞれ特徴や向いている活用方法が異なるため、自社の販売戦略やターゲットに合わせて選ぶことが重要です。
SNS型(TikTok Shop、Instagram、YouTube)
SNS型の主なプラットフォームとしては、TikTok Shop、Instagram、YouTubeが挙げられます。
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項目 |
TikTok Shop |
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YouTube |
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初期費用 |
0円 |
0円 |
0円 |
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月額費用 |
0円 |
0円 |
0円 |
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販売手数料 |
商品カテゴリーにより7〜12% |
なし |
なし |
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販売機能 |
アプリ内で購入可能 |
ECサイトへの誘導可能 |
ECサイトへの誘導可能 |
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主な特徴 |
「おすすめフィード」により新規顧客へ届きやすい |
フォロワーとの親和性が高い |
長時間配信やアーカイブに向いている |
TikTok Shopは、初期費用・月額費用ともに無料で利用でき、売れた商品に対してのみ販売手数料が発生する成果報酬型のサービスです。
販売手数料は2026年5月より商品カテゴリーごとに異なる料率へと変更されています。
原則として自社ECサイトへの誘導はできませんが、動画やライブ配信から商品ページへ遷移することなく、アプリ内で購入・決済まで完結できるため、視聴者の離脱を抑えながら販売につなげやすくなります。
一方、InstagramとYouTubeは、ライブ配信から自社ECサイトへ誘導する運用が一般的です。
ライブ中に商品を紹介し、プロフィールや投稿・配信内で案内したリンクからECサイトへ誘導して購入につなげます。
プラットフォーム側へ販売手数料を支払う必要はないため、既存のECサイトを活用したい企業や、自社で顧客データを蓄積・分析したい企業に適しています。
エンタメ・投げ銭型
エンタメ・投げ銭型の代表的なサービスとして知られているのが、17LIVE(イチナナ)です。
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項目 |
17LIVE |
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初期費用 |
0円 |
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月額費用 |
0円 |
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販売手数料 |
なし |
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販売機能 |
アプリ内で購入可能 |
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主な特徴 |
熱量の高いファンコミュニティへアプローチできる |
17LIVEは、視聴者からギフト(投げ銭)を受け取る仕組みを中心としたライブ配信プラットフォームです。
「イチナナショッピング」を活用することで、配信中の商品紹介から購入までをアプリ内で完結できます。
熱量の高いファンコミュニティへ商品を訴求しやすく、インフルエンサーとのコラボレーションにも向いている点が特徴です。
ただし、導入条件や利用可否は変更される可能性があるため、利用を検討する際は公式サイトで最新情報※を確認しましょう。
※2026年7月現在、イチナナショッピングの新規開設受付は停止されています。
自社サイト組み込み型
自社サイト組み込み型は、自社ECサイトへライブ配信機能を組み込めるSaaS型のサービスです。
主に自社ECサイトの訪問者(既存顧客)向けで、顧客データの一元管理やアーカイブを販促コンテンツとして資産化できることがメリットです。
代表的なサービスとして、HandsUPとFireworkがあります。
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HandsUP |
Firework |
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初期費用 |
0円 |
不明 |
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月額費用 |
お問い合わせ |
お問い合わせ |
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販売手数料 |
お問い合わせ |
お問い合わせ |
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販売機能 |
ECサイトへの連携が可能 |
ECサイトへの連携が可能 |
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主な特徴 |
自社ECサイト向けのライブコマース支援に強い |
ショート動画とライブを組み合わせて活用できる |
HandsUPは、17LIVE株式会社が提供するライブコマース支援サービスです。
ライブ配信ツールの提供だけでなく、企画・運営・効果検証まで一貫して支援しており、近年はTikTok Shopへの対応も開始しています。
Fireworkは、企業のWebサイトやECサイトにライブ配信や縦型ショート動画を組み込める動画マーケティングプラットフォームです。
動画編集ツールや複数のSNSへの同時配信、マルチホスト配信ができるほか、視聴データと購入データをかけ合わせた分析が可能です。
ライブコマースのメリット

ここからは、企業がライブコマースを活用するメリットを紹介します。
商品の魅力をリアルタイムで伝えられる
ライブコマースでは、写真やテキストだけでは伝わりにくい商品の質感やサイズ感、使い方などを、動画や実演を交えながら分かりやすく伝えることが可能です。
アパレルの着用イメージや化粧品の発色、家電の操作方法なども紹介できるため、購入前に具体的な使用シーンをイメージしやすくなります。
商品について正しく理解してもらうことで、購入後のミスマッチも防げるでしょう。
双方向のコミュニケーションが取れる
ライブコマースでは、コメント機能を活用し、視聴者からの質問にリアルタイムで回答できます。
「身長160cmならMとLのどちらがおすすめですか?」「イエベ春にはどの色が似合いますか?」といった個別の相談にも対応できるため、疑問や不安を解消しながら購入を後押しできるのがメリットです。
ECサイトやテレビショッピングでは難しい、リアルタイムな双方向のコミュニケーションにより、視聴者との信頼関係を築きやすい点もライブコマースならではと言えるでしょう。
購買率や顧客満足度の向上が期待できる
ライブコマースでは、商品の特徴を詳しく説明するだけでなく、視聴者の質問にもその場で対応できるため、納得感を持って購入してもらいやすくなります。
購入への心理的なハードルが下がることで購買率の向上が期待できるほか、商品の理解が深まることで購入後の満足度も高まりやすいでしょう。
リピーターの獲得やファンの育成につながる点もメリットです。
SNSによる拡散効果が期待できる
ライブコマースは、視聴者によるシェアやコメント、いいねなどを通じて拡散されやすく、新規顧客への認知拡大が期待できます。
特にTikTokなどのSNSでは、おすすめ表示によってフォロワー以外にも届く可能性があるでしょう。
アーカイブとして公開すれば、配信終了後も継続的に視聴される販促コンテンツとして活用できます。
ライブコマースのデメリット

ライブコマースは、十分な準備や運営体制を整えなければ、期待した成果が得られない場合もあります。
続いては、ライブコマースを始める前に知っておきたいデメリットや注意点を紹介します。
配信準備や運営の負担が大きい
ライブコマースでは、配信テーマの企画や台本作成、商品選定、機材の準備、配信後の効果分析など、事前・事後を含めたさまざまな業務が発生します。
また、配信中は出演者だけでなく、コメント対応や配信管理を行うスタッフを配置するのが理想的です。
社内リソースだけで運営体制を整えるのが難しい場合は、外部事業者への委託も含めて、事前に役割分担や必要な人員を検討しましょう。
配信者のスキルが成果を左右する
ライブコマースでは、商品の魅力を分かりやすく伝える説明力に加え、視聴者からの質問に臨機応変に対応するコミュニケーション力も求められます。
配信の進行や話し方、視聴者を引きつける工夫によって、視聴維持率や購買率が変わってくるでしょう。
配信者のスキルが成果を左右しやすい点は、ライブコマースのデメリットの一つです。
継続的な集客が必要になる
ライブコマースは、配信を行うだけで成果につながるわけではありません。
SNSでの事前告知や広告配信、インフルエンサーとの連携などを通じて視聴者を集める必要があります。
また、安定した集客や売上につなげるためには、継続的に情報を発信し、配信後もアーカイブ動画を活用するなどの工夫が必要です。
ライブコマースの成功事例

近年、多くの企業がライブコマースをマーケティングや販促施策として活用しています。
業界や企業規模を問わず導入が進んでおり、SNSを活用した販売だけでなく、自社ECサイトと連携したライブ配信など、さまざまな手法で成果を上げているのが特徴です。
次に、ライブコマースの成功事例をいくつか紹介します。
レキットベンキーザー・ジャパンのライブコマース事例
レキットベンキーザー・ジャパン株式会社では、株式会社セプテーニの支援のもと、着圧ソックスブランド「メディキュット」のTikTok Shop公式アカウントを開設し、フォロワーがほとんどいない状態からライブコマースに取り組みました。
当初はショート動画を中心に運用していましたが、テスト配信で成果を確認できたことを受け、月間約40時間のライブ配信を実施するなど、ライブ配信に本格的に注力しています。
その結果、TikTok Shop経由の売上は1,200万円以上、販売数は4,000個超を達成し、売上の約75%をライブ配信経由で創出しました。
成功のポイントは、商品紹介だけでなく、視聴者とのコミュニケーションを重視した配信設計にあります。
モデレーター(天の声)がコメントを拾いながら、商品の購入方法やサイズ選びなどの質問にリアルタイムで対応し、購入者への声かけも積極的に行うことで、ライブ配信ならではの一体感を演出しました。
また、フォロワー数に依存するのではなく、ライブ配信の企画設計と広告・SNSによる集客を組み合わせたことで、新規顧客へのリーチと売上拡大の両立を実現しています。
ライブコマースでは、配信の質だけでなく、事前の集客施策や運営体制も成果を左右することが分かる好例です。
関連記事:【セミナーレポートvol.3】メディキュットがTikTok ShopのショッピングLIVEで売上を創出できた理由~『売れる企画』と『集客』の両輪を回したセプテーニの秘策~
アパレル業界のライブコマース事例
国内アパレル大手のユニクロ(株式会社ファーストリテイリング)では、「LIVE STATION」を展開し、自社ECサイトと連携したライブコマースを実施しています。
オンラインストアやユニクロアプリからそのまま視聴・購入できるため、専用のライブ配信アプリを新たにインストールする必要がありません。
店舗スタッフや社員が実際に商品を着用しながら、サイズ感や素材感、コーディネート例を紹介することで、ECサイトでは伝わりにくい情報を分かりやすく届けているのが特徴です。
さらに、全国約800店舗のスタッフが地域ごとの気候やトレンドを踏まえた着こなしを紹介する店舗発信型の配信も実施しています。
配信終了後はアーカイブ動画も公開されるため、視聴者は好きなタイミングで動画を見ながら商品を購入できます。
化粧品業界のライブコマース事例
化粧品・健康食品メーカーのファンケル(株式会社ファンケル)では、「FANCL LIVE SHOPPING」を展開しています。
自社スタッフがスキンケアや健康に関する情報を交えながら、商品の特徴や効果的な使い方を紹介するライブコマースです。
視聴者はチャット機能を利用して気軽に質問できるため、自分に合った商品の選び方や使用方法を確認したうえで購入できます。
また、「ビューティー」「ヘルスケア」「ライフスタイル」などテーマ別にアーカイブ動画を公開しており、ライブ配信終了後も継続的な販促コンテンツとして活用しているのが特徴です。
食品業界のライブコマース事例
企業だけでなく行政もライブコマースを活用しています。
農林水産省九州農政局は、日本産食品の輸出拡大を目的として、シンガポール輸出支援プラットフォームを活用したライブコマースを実施しました。
2026年の日・シンガポール外交関係樹立60周年(SJ60)記念事業の一環として行われたもので、現地で高い知名度を持つシェフのエディ・ウォン氏が配信を担当しています。
ライブ配信では、お茶やいちごなどの農産物をはじめとした商品を実演を交えながら紹介し、日本産商品の魅力を海外の消費者に直接発信しました。
国内販売だけでなく、海外市場への販路拡大や地域産品のPR手段としてライブコマースを活用した事例です。
ライブコマースを成功させるポイントと注意点

ライブコマースで成果を上げるためには、配信内容だけでなく、事前の集客や出演者の選定、配信後の分析まで計画的に取り組む必要があります。
続いては、ライブコマースを成功させるポイントと実施する際の注意点を紹介します。
配信前に集客施策を行う
ライブコマースを成果につなげるためには、できるだけ多くの視聴者に配信を見てもらうことが重要です。配信内容を充実させても、十分な告知を行わなければ期待するほどの視聴者は集まりません。
SNSでカウントダウン動画や予告投稿を行うほか、広告配信やメールマガジン、LINE公式アカウントなどを活用し、事前に配信日時を告知しましょう。
事前予約やリマインダー機能を活用できるプラットフォームであれば、視聴者の取りこぼし防止にもつながります。
ターゲットに合わせて配信者を選定する
ライブコマースを成功させるには、商品の魅力を分かりやすく伝えられる配信者を選ぶことも大切です。
自社スタッフを起用すれば、専門知識を活かした説明ができます。
また、認知拡大を目的とする場合は、ターゲット層と親和性の高いインフルエンサーを起用する方法も有効です。
ただし、知名度だけで配信者を選ぶと、商品やブランドのイメージと合わず、視聴者に違和感を与える可能性があります。
発信内容や過去の活動も確認し、ターゲット層から信頼を得られる配信者を選びましょう。
視聴者を引きつける配信内容を企画する
ライブコマースでは、実演や比較、限定クーポン、ライブ限定価格など、視聴者が最後まで見たくなる企画を用意しましょう。
特に、TikTok LIVEは視聴者の入れ替わりが多いため、商品紹介やキャンペーン情報は5〜10分程度の間隔で繰り返し案内するのが効果的です。そうすることで、途中から参加した視聴者にも内容が伝わりやすくなります。
ただし、情報を詰め込みすぎると商品の魅力が伝わりにくくなるため、配信ごとにテーマや訴求ポイントを絞ることも重要です。
リアルタイムなコミュニケーションを重視する
ライブコマース最大の強みは、視聴者とリアルタイムでコミュニケーションを取れることです。
コメントへの回答やアンケート機能を活用して参加を促し、視聴者の満足度や購買意欲を高めましょう。
一方で、コメントへの対応が遅れたり、質問を見落としたりすると、視聴者の離脱につながる可能性があります。
出演者とは別にモデレーター(天の声)を配置し、コメント対応や配信の進行をサポートできる体制を整えることが大切です。
配信結果を分析して改善する
ライブコマースは、一度の配信で大きな成果が出るとは限りません。
視聴者数や視聴維持率、コメント数、クリック率、購買率などの指標を分析し、配信時間や企画内容、商品の見せ方など、継続的に改善することが重要です。
ただし、視聴者数だけで成果を判断すると、実際の購入や売上につながった要因を正しく把握できない可能性があります。
視聴者数だけでなく、商品ページへの遷移率や購買率、売上なども含めて総合的に検証しましょう。
ライブコマースに関するよくある質問

ここでは、ライブコマースに関するよくある質問にお答えします。
ライブコマースは個人でも始められますか?
TikTok ShopやInstagramなどのプラットフォームを利用すれば、個人でも比較的手軽に配信できます。
企業が自社商品の販売促進を目的とするのに対し、個人はアフィリエイトや企業案件を収益源として活動するケースが多い傾向にあります。
ライブコマースにはどのくらいの費用がかかりますか?
ライブコマースにかかる費用は、利用するプラットフォームや運営方法によって異なります。
TikTok ShopなどのSNS型は初期費用を抑えて始められますが、自社サイト組み込み型サービスでは月額利用料が発生する場合があります。
また、本格的に運用する場合は、配信機材や広告費、人件費なども考慮して予算を組みましょう。
ライブコマースはどのような商品に向いていますか?
ライブコマースは、アパレルや化粧品、食品、家電など、購入前にサイズ感や使用感、使い方を確認したい商品に向いています。
実演しながら視聴者の質問に回答できるため、ECサイトの商品画像や説明文だけでは伝わりにくい情報を補い、購入前の不安を解消しやすいのが特徴です。
ライブコマースを活用して売上拡大につなげよう

リアルタイムで視聴者とコミュニケーションを取りながら商品の魅力を伝えられる「ライブコマース」は、ECサイトやテレビショッピングにはない購買体験を提供できる販売手法です。
適切な企画や配信運営、集客施策を組み合わせることで、売上向上やブランド認知の拡大、ファンの獲得につながります。
一方で、成果を出すためには、配信設計やSNS運用、効果検証を継続的に行うことが重要です。
株式会社セプテーニは、TikTok Shop公式パートナー(TSP)として、動画コンテンツの制作からライブ配信の企画・運営、ショップ運営までを一貫して支援しています。
また、2026年7月には、クリエイターを活用したライブ配信に強みを持つULTRA SOCIAL社と業務提携し、支援体制をさらに強化しました。
「ライブコマースを始めたい」「売上につながる運営方法を知りたい」という方は、ぜひセプテーニまでお気軽にご相談ください。
執筆者
Septeni FOCUS 編集部
「Septeni FOCUS」は、Septeni Japan株式会社が運営するマーケティング担当者のためのメディアです。