2025.9.03

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)とは?特徴や料金、使い方を解説

  • AI

Septeni FOCUS 編集部

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)とは?特徴や料金、使い方を解説

動画生成AIとして注目を集めている「Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)」は、テキストや画像から高精度な動画を生成できる最新のAIツールです。

クリエイターはもちろん、マーケティングや広告分野でも活用が広がっており、従来の映像制作の概念を大きく変えつつあります。
この記事では、Runway Gen-4の特徴や料金プラン、使い方や活用事例を分かりやすく解説します。  

※こちらの記事は2025年9月1日時点での情報です。


Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)とは

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)とは

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)は、Runway社が開発した動画生成AIモデルです。
2025年3月に公開された最新モデルで、テキストによるプロンプト指示と参考画像の組み合わせにより、自然で高品質な動画を生成することができます。

これまでのRunwayモデルと同様に、直感的な操作でクリエイティブ制作が行えるのが特徴です。

Gen-4ではさらに、映像の品質やキャラクターの一貫性、構図の自由度などが大きく向上しています。
特に、映画やCMのようなシネマティックな映像の生成にも対応しており、商用利用に適した高い表現力を実現しています。

Runway(ランウェイ)のAIモデル

Runway(ランウェイ)のAIモデル

Runway(ランウェイ)社では、映像生成分野で先進的なAIモデルを継続的に開発しており、モデルごとに機能や性能が進化しています。
初期モデルのRunway Gen-1から最新のGen-4までの各モデルの特徴や違いは、以下の通りです。

 

モデル名

特徴

入力形式

Gen-1

静止画や映像をベースに、スタイルや構図を維持しながら新しい動画を生成するRunwayの初期モデル

・画像

・映像

Gen-2

テキスト・画像・映像をベースにした動画生成、マルチモーダル対応による短編動画生成が可能

・テキスト

・画像

・映像

Gen-3 Alpha

Gen-2よりも高画質で、なめらかな動きや一貫性を実現

・テキスト

・画像

・映像

Gen-3 Alpha Turbo

Gen-3 Alphaの高速で低コストなモデル

・画像

Gen-4

高精度なキャラクター・構図・環境表現が可能で、商業利用にも対応できる映像品質を実現したRunwayの最新モデル

・テキスト

・画像

 

各モデルは、世代が進むごとに映像品質・生成速度・一貫性・表現力が大きく向上しており、用途に応じて使い分けることができます。
最新のGen-4では、構図の自由度やキャラクターの一貫性に優れており、プロの映像制作現場でも通用するクオリティが魅力です。

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)の特徴

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Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)には、以下のような特徴があります。

一貫性のあるキャラクター表現

従来の動画生成AIでは、同じキャラクターでもシーンが変わると顔や服装が微妙に変わってしまうという課題がありました。
Runway Gen-4では、複数のショットをまたいでも、キャラクターの外見や動き、照明条件やカメラアングルが自然に保たれます。

また、色味や質感といった映像の仕上がりも統一されるため、自然なつながりのある動画が生成できます。
これにより、連続性のあるストーリーや統一感のある世界観を構築しやすくなり、よりリアルで没入感のある映像の生成が可能になりました。

キャラクターを必要な場所に配置

Runway Gen-4では、プロンプトを使って映像内の構図を精密にコントロールできます。
「画面の右奥に人物を配置」「2人のキャラクターを中央に並べる」といった空間構成の指示にも柔軟に対応可能です。

制作者が意図した通りの場面設計がしやすくなるため、映像全体の完成度が向上します。

あらゆる角度や構図を生成

Runway Gen-4は、ズームインやズームアウト、上空から全体を見渡すような視点やローアングルといった多彩なカメラワークや視点に対応しています。

「肩越しの視点で会話を映す」「人物を追尾しながら背景が流れるように見せる」「カメラが引いて全体像を捉える」といった構図もプロンプトによる指示が可能です。

柔軟なアングル表現により、映画のような臨場感や奥行きのあるシーン構成を実現できるのは、Gen-4ならではの魅力です。

品質と言語理解力の向上

Runway Gen-4では、映像の解像度や動きの滑らかさ、色彩表現が従来モデルよりも高精度になっており、商業利用にも適したクオリティを実現しています。

また、言語理解力も大きく向上しており、何を映すか、どう動かすか、どこで撮るか、どのような雰囲気にしたいかを言語で具体的に伝えることで、より意図に近い映像が生成できます。

例えば、「夜の静かなバス停で、不安そうな表情を見せる少女に、カメラがゆっくりズームインする」といった細かく複合的な指示も再現可能です。

高速で柔軟なビデオ生成

Runway Gen-4を活用すれば、高品質な映像をわずか数十秒〜数分程度で出力できます。
試作・修正・再生成といった作業のサイクルをスピーディーに回せるようになるため、映像制作現場における業務効率化につながります。

SNS用の短尺動画制作や、クライアント向けの提案映像制作など、スピーディーな対応が求められる現場でも柔軟に活用できるでしょう。

Runway (ランウェイ)の料金

Runway (ランウェイ)の料金

Runway(ランウェイ)は、初心者からプロフェッショナルまで幅広いユーザーに対応した料金システムとなっており、目的に応じて無駄なく使えるのが魅力です。

各プランには毎月一定数の「クレジット」が付与され、動画を生成するたびにこのクレジットが消費される仕組みです。
消費クレジット数は、使用するモデルの種類や生成する動画の長さによって異なります。

例えば、より高品質な動画が作成できる「Gen-4」や「Gen-3 Alpha Turbo」などのモデルでは、1秒あたりに必要なクレジット数も高く設定されています。

以下は、主な料金プランの概要です。

プラン名

料金

対象

プランの概要

Free

無料

個人

・125クレジット(初回のみ)

・Gen-4 TurboGen-3 Alpha Turbo対応

・5GBストレージ

Standard

15ドル/月(約2,200円)
12ドル/月(年契約)(約1,760円)

個人・小規模チーム

・625クレジット

・Gen-4(画像→動画)

・Gen-3 Alpha(テキスト画像映像)

・100GBストレージ

Pro

35ドル/月(約5,130円)
28ドル/月(年契約)(約4,110円)

個人・チーム

・2,250クレジット

・映像音声の同期対応

・500GBストレージ

Unlimited

95ドル/月(約13,930円)
76ドル/月(年契約)(約11,147円)

プロフェッショナル

・2,250クレジット+Exploreモード無制限

・最大10ユーザー

・高頻度利用に最適

Enterprise

2,000ドル/年(約293,330円)

※Enterpriseは年契約のみ

大規模なチーム

・シングルサインオン対応

・カスタムクレジット

チームスペースの設定

・高度なセキュリティとコンプライアンス

・社内ツールとの統合が可能

・優先サポート

・ワークスペース分析 など

※2025年8月時点でのレート

初めてRunwayを使う方には、まずFreeプランで操作性や画質を試してみるのがおすすめです。
初回のみ125クレジットが無料で付与され、Gen-4 Turboなどの最新モデルも体験できます。

動画制作を定期的に行いたい個人クリエイターや小規模チームには、Gen-4が利用できるStandardプランが良いでしょう。

映像と音声の同期やストレージ容量を重視する方には、Proプランをおすすめします。500GBの大容量と2,250クレジットにより、複数人での運用にも対応可能です。

日常的に大量の動画生成を行うクリエイターや、法人利用・商用制作を前提とする場合には、UnlimitedプランまたはEnterpriseプランを検討しましょう。

特にEnterpriseプランでは、運用体制に応じた柔軟なカスタマイズが可能で、ビジネスレベルの映像制作にも十分対応できます。

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)の使い方

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)の使い方

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)は、以下の手順で簡単に使い始めることができます。

①アカウント作成・ログイン

Runway Gen-4

まずはRunwayの公式サイトにアクセスし、アカウントを作成またはGoogleアカウント・Appleアカウントのいずれかでログインします。

②ダッシュボードに移動

Runway Gen-4 2

左側の「Go to Dashboard」から、ダッシュボードに移動します。

③プロンプト入力

左側の「Generate Video」を選択し、プロンプト入力画面を開きます。
画像ファイルをアップロードするか、テキストで「〇〇なシーンを生成」などのプロンプトを入力します。

④出力形式の設定

生成する動画の長さや、出力解像度を選びます。
内容に応じ、クレジット消費量が変わります。

⑤動画の生成・ダウンロード

「Generate」ボタンをクリックすると、数十秒〜数分で動画が生成されます。
気に入った動画はそのままダウンロードして保存可能です。

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)の活用事例

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)の活用事例

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)は、高精度な映像生成と一貫性のあるキャラクター表現、高速な出力性能に強みを持つことから、幅広い分野で活用されています。

ここでは、具体的な活用事例をいくつか紹介します。

映画・短編作品制作

映画やドラマの制作現場では、ストーリーボードやコンセプトアート動画の生成にRunway Gen-4が活用されています。

ストーリーボードとは、シーンごとの構図やカメラの動きを視覚化した、絵コンテのような設計図であり、映像の流れを事前に把握・共有するためのものです。
またコンセプトアート動画は、作品全体の雰囲気や世界観を伝えるイメージ映像で、企画段階の提案や演出検討に活用されています。

Gen-4を活用すれば、映像の下準備が短時間かつ高品質に行えるため、スタッフ間でのイメージ共有や演出方針の検討がスムーズになるでしょう。

さらに、短編映画やミュージックビデオでは、Gen-4を単体または実写・CGと組み合わせて活用する事例も増えています。
Runwayは、AI映像作品の祭典「AI Film Festival(AIFF)」も主催しており、Genシリーズを使った映像作品も数多く出展されています。

広告・プロモーション動画の制作

実際の商品写真から、ブランドの世界観に合った短尺プロモーション映像を短時間で生成できるのも、Runway  Gen-4の強みです。
SNS広告や商品紹介ムービーなど、大量の映像素材を低コストで作成したいマーケターにとっても便利な制作ツールとなっています。

アニメーション・キャラクター動画の生成

Runway  Gen-4は、静止イラストやキャラクターの立ち絵から、動きのあるキャラクター動画を生成することができます。
一貫性の高いキャラ表現を実現しており、踊る・話す・感情を見せるといったモーション付けも可能です。

教材動画の制作

Runway Gen-4では、キャラクターの表情やカメラワークを細かく調整できるため、ストーリー性のある教材映像も簡単に作成できます。
また、「雲の成長」「水の循環」「工場のしくみ」など、教科書だけでは伝えにくい内容も分かりやすいビジュアル動画で説明することが可能です。

さらに生徒が自分で考えた俳句や詩に合わせて、情景を描いた映像や季節の雰囲気を表現した動画を作成するなど、創造力を育む活用も期待されています。

SNS向け動画の制作

Runway Gen-4は、SNS向けのショート動画の生成にもおすすめです。
自作のイラストや写真を元に、簡単な操作で動きのある映像を生成できるため、動画制作の専門知識がなくても高品質なコンテンツが作れます。

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)の高品質な動画をビジネスに取り入れよう

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)の高品質な動画をビジネスに取り入れよう

Runway Gen-4(ランウェイ ジェンフォー)は、高度な動画生成技術により、映像制作のスピードと表現力を大きく向上させる画期的なAIツールです。
教育、広告、SNSマーケティングなど、さまざまな分野で活用が進んでおり、従来の制作フローに代わる新たな選択肢として注目されています。

Runway Gen-4を導入することで、業務の効率化だけでなく、新しいサービスや表現方法の発見といったビジネスチャンスの創出にもつながる可能性があります。

クライアントへの提案資料に映像を加えて説得力を高めたり、短時間でSNS用コンテンツを量産してプロモーション活動の幅を広げたり、さまざまな活用ができるでしょう。

特に、機密情報を扱うビジネスシーンでの利用を検討されている場合は、よりセキュリティ機能が強化されたEnterpriseプランの導入がおすすめです。
企業ポリシーやセキュリティ要件に合わせてカスタマイズされた環境で、安心してご利用いただけます。

生成AIによる映像生成技術は今後も進化が続くと見られており、早い段階で活用を始めることで、競争優位性を高めることが可能です。
まずは無料プランから試し、自社の活動への取り入れ方を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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Septeni FOCUS 編集部

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