LINE公式アカウントのアカウント名は、ユーザーが最初に目にする情報であり、企業やサービスの印象を左右する重要な要素です。しかし、「LINE IDやユーザー名とは何が違うのか分からない」「店舗名そのままで良いのか」など、アカウント名の付け方に迷う担当者も少なくありません。
この記事では、LINE公式アカウントにおけるアカウント名の役割、LINE ID・ユーザー名との違い、おすすめの付け方や注意点を紹介します。
※こちらの記事は2025年12月11日時点での情報です。
LINE公式アカウントのアカウント名とは、その名の通り公式アカウントの名前を指します。
プロフィール画面・トーク画面・通知メッセージ・友だちリストなど、ユーザーが頻繁に目にする場所に表示されるため、アカウントの第一印象を決める非常に重要な項目になります。
LINE公式アカウントには、アカウント名と混同されやすいLINE ID、ユーザー名という言葉があります。それぞれの違いは以下の通りです。
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アカウント名 |
プロフィール画面、トーク画面、友だちリストなどに表示される表示名 |
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LINE ID |
友だち追加の検索に使用される識別子(@から始まる英数字) |
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ユーザー名 |
アカウント名、LINEビジネスIDに登録済みの個人名、運営者側から見た顧客の表示名のいずれかの意味 |
では、詳しく見ていきましょう。
LINE公式アカウントのLINE IDとは、ユーザーがアカウントを検索し、友だち追加するための識別子です。
アカウント名は、ひらがな・カタカナ・漢字・英字などを自由に設定できるのに対し、LINE IDは、公式アカウント開設時にランダムな英数字が割り当てられます。
ただし、有料のプレミアムIDを契約すれば、任意の文字列をIDとして設定できます。
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ベーシックID(無料プラン) |
@+3桁数字+5桁英字(ランダムに生成) |
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プレミアムID(有料プラン) |
@+任意の文字列 |
店舗名やサービス名で検索してもらいたい場合は、プレミアムIDで分かりやすい文字列を設定すると効果的です。
LINE公式アカウントには「ユーザー名」という正式な概念はありません。
もし、LINE公式アカウントの運営において、ユーザー名という言葉が使用されている場合、文脈によって以下のいずれかを指していると考えられます。
また、個人LINEのユーザー名とLINE公式アカウントのアカウント名の違いは、以下の通りです。
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LINE公式アカウントの アカウント名 |
・アカウント名の変更は可能だが制限がある (変更後7日間は再度変更できない、認証済アカウントは原則として変更できない など) ・認証済アカウントのみアカウント名で友だち検索可能 |
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個人LINEのユーザー名 |
・表示名は自由に変更可能 ・ユーザー名で友だち検索はできない(IDか電話番号が必要) |
個人LINEは気軽に名前を変更できるのに対し、公式アカウントのアカウント名は企業の信頼性に関わるため、アカウント名の変更に制限が設けられています。特に、認証済アカウントは検索対象にもなるため、ブランディングを損なわないよう、慎重な設定が求められます。
LINE公式アカウントのアカウント名を設定する際、「企業名だけで良いのか」「検索されやすい名前にしたほうが良いのか」など、判断に迷う方も多いでしょう。アカウント名はプロフィール画面やトーク画面など、ユーザーが常に目にするため、ブランド認知や信頼性に大きく影響します。
ここでは、LINE公式アカウントで効果的なアカウント名の付け方を、3つのポイントに絞って解説します。
アカウント名は、企業やブランドの正式名称をそのまま記載することが基本です。
特に認証済アカウントを申請する場合は、アカウント名と公式サイト・企業名・店舗名などの情報が一致しているかを厳密に審査されます。表記間違いや略称は避け、正式名称を使用しましょう。
認証済アカウントを申請しない場合でも、ユーザーからの信頼性を高めるために、誤字・脱字なく正確に設定することが大切です。
「地域名で検索されたい」「サービス内容を伝えたい」などの目的がある場合でも、アカウント名にこれらのキーワードを詰め込むのはおすすめできません。アカウント名が長くなると広告的な印象が強くなるだけでなく、視認性が低下してしまい、ユーザーの友だち登録数が減る可能性があります。
そのため、「地域名」「最寄駅」「サービス内容」といった補足情報は、ステータスメッセージに記載しましょう。
ステータスメッセージはプロフィール画面のアカウント名のすぐ下に表示されるため、ユーザーの目に留まりやすくなります。
Instagram、X(旧Twitter)、TikTokなど、複数のSNSで公式アカウントを運用している場合は、名称を統一したほうが良いでしょう。
SNSごとに表記がバラバラだと、「どれが公式なのか分からない」「偽物では?」とユーザーに不信感を与える可能性があります。
アカウント名の統一は、ブランドの世界観をそろえるだけでなく、ユーザーが検索したときに見つけやすくなるのもメリットです。
特に、店舗ビジネスやブランド運営では、複数のSNSを活用して情報発信を行うケースが多いため、ブランド戦略の一環として、早い段階でアカウント名の統一を検討しましょう。
LINE公式アカウントのアカウント名は、単なる「表示名」ではなく、認証審査の可否やユーザーからの信頼性を左右する重要な要素でもあります。
特に、認証済アカウントでは、アカウント名が検索結果にも反映されるため、ユーザーの目に触れる機会が非常に多く、ブランドのイメージに直結する部分とも言えるでしょう。
アカウント名は一度設定すると変更に制限があり、審査に影響するケースも多いため、開設前に以下の5つの注意点を確認しておきましょう。
LINE公式アカウントのアカウント名は「20文字以内」という制限があります。これを超えると登録できないだけでなく、表示画面によっては名前が途中で切れてしまい、ユーザーに正しく認識してもらえない可能性があるでしょう。
また、認証済アカウントを申請する場合、以下の要素をアカウント名に含めることは原則として認められていません。
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含めると認められない要素 |
NG例 |
OK例 |
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担当者の個人名 |
ABC美容室 田中太郎 |
ABC美容室 |
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企業名や店舗名と無関係な文言 |
ABC美容室 ポイント abc.co.jp |
ABC美容室 |
このような名前は認証審査で否認される可能性が高いため、アカウント名は企業名や店舗名のみでシンプルに構成しましょう。
未認証アカウントに限り、アカウント名の変更が可能です。ただし、変更後7日間は再変更ができません。
開設直後はアカウント名を微調整したくなることも多いため、誤字脱字や表記ゆれ、名称の整合性などは、必ず事前にチェックしておきましょう。
アカウント名は認証審査の対象であり、利用可能な表現に一定のルールがあります。特に、以下のような名称は審査で非承認となる可能性が高いため避けましょう。
このほか、ユーザーに誤解を与えたり、信頼性を損ねたりする恐れがある表現は禁止されています。シンプルで正確な名称を心がけましょう。
認証済アカウントを取得するうえで、もっとも重要なポイントが正式名称との一致です。
アカウント名と以下の情報が一致していない場合、審査で非承認となる例が多く見られます。
表記ゆれ(例:ABC美容室・美容室ABC・ABC Co.,Ltd. )でも審査に影響することがあるため、ブランドとして公式に使用している名前をそのまま使うことが重要です。
先ほど、未認証アカウントであれば7日間の期限を過ぎればアカウント名の変更が可能と紹介しましたが、認証済アカウントは原則として一度設定したアカウント名を変更できません。これは、ユーザーが検索する際の混乱を防ぎ、ブランドの信頼性を守るためのルールです。
ただし、企業名の変更や店舗統合など「やむを得ない理由」がある場合は、LINEヤフー社による審査を経て変更が認められるケースがあります。
とはいえ変更は例外的な対応となるため、最初のアカウント名は長期的に利用できるものを慎重に選びましょう。
ここでは、未認証アカウントのアカウント名変更の方法を紹介します。
【Web管理画面からの変更手順】
前述の通り、LINE公式アカウントのアカウント名は、一度変更すると7日間変更できません。アカウント名を変更する際には、入力ミスのほか文字数制限にも注意し、慎重に設定しましょう。
LINE公式アカウントのアカウント名は、まさに企業やブランドの顔となる重要な要素です。
認証審査の際には、企業名や店舗名、ブランド名などの正式名称と一致しているかが厳しくチェックされます。
LINE公式アカウントは、顧客との関係構築に役立つマーケティングツールです。
その第一歩であるアカウント名を適切に設定し、ユーザーに安心して友だち追加してもらえるアカウント運営を目指しましょう。
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