2025.5.20

10倍以上のCV増加実績も!リターゲティング広告に代わるLP離脱者の新規獲得戦略 ~LINE公式アカウント×チャットボットで実現する高効率CRO~

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CX領域 LINE事業部 部門長 柏舘 悠平

10倍以上のCV増加実績も!リターゲティング広告に代わるLP離脱者の新規獲得戦略 ~LINE公式アカウント×チャットボットで実現する高効率CRO~

昨今のデジタル広告市場では、Cookie規制やプライバシー保護法の改正に伴い、ユーザー情報の取得が難しくなり、広告におけるターゲティングの精度や自動最適化に影響が出ています。これにより、企業が主体的に消費者個人との接点を構築することが困難になりつつあります。このような環境下において、従来型のダイレクトレスポンス広告やリターゲティング広告に依存する広告戦略では、効率的な集客を実現することが難しくなっていることが現状です。

さらに、デジタルデバイスの進化と普及によって、消費者が製品やサービスと接触する機会は、従来よりも飛躍的に増加しています。消費者の選択肢が膨大かつ多様化する中、企業では他社との差別化のため“上質な顧客体験の提供”のニーズが高まってきています。

そのような中で注目すべき施策の1つが、LINE公式アカウントのチャットボット機能を活用した新規顧客獲得のソリューションです。

本ソリューションではまず、デジタル広告の遷移先であるLP(ランディングページ)やオウンドメディアから離脱する可能性が高いユーザーを、適切なタイミングでLINE公式アカウントへ誘導します。そして、対話形式でのコミュニケーションを通じて、製品やサービスへの理解を促進し、納得感を醸成します。これにより、ユーザーを自然な形でCV(コンバージョン)へと導きます。

セプテーニグループでは、セプテーニと、LINEに特化したデジタルマーケティング支援を行うミロゴス株式会社、生成AIの活用を支援する株式会社デライトチューブの3社で連携し、本ソリューションを提供しています。
 
本記事では、広告の効率低下に悩む企業に向けて、セプテーニグループが提供する最新の新規顧客獲得のソリューションと、その具体的な導入事例をご紹介します。

デジタル広告市場の構造変化と課題

デジタルマーケティング業界では、LPやオウンドメディアの離脱ユーザーに対する基本的な施策としてリターゲティング広告が広く活用されています。
 
しかし、昨今のCookie規制の影響を受け、リターゲティング広告の効果が低下しています。規制の範囲は日本のブラウザ市場シェアから推測すると、最大で約40%のブラウザに及ぶと思われ(※1)、業界に大きな影響を与えています。先行してCookie規制が実施されたApple(iOS)では年々リターゲティング広告の配信比率が低下しており、Android対比では3年間で約82%の配信比率の低下が発生しています(※2)。

※1 出典:Statcounter Browser Market Share in Japan - April 2025
https://gs.statcounter.com/browser-market-share/all/japan/#monthly-202208-202208-bar
※2 当社取り扱いYahoo!ディスプレイ広告におけるリターゲティングキャンペーンのiOS/And数値より算出

 

そのような状況下で、離脱者に対してどのような手段でアプローチするかはデジタルマーケティングにおける重要課題の一つです。

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LINE公式アカウント×チャットボットがもたらす新たな可能性

離脱ユーザーへアプローチするために、効果的なコミュニケーションツールの活用が鍵になります。

セプテーニグループでは有効な離脱防止施策として「LINE公式アカウント×チャットボット施策」を提供しています。

LINE公式アカウント×チャットボット施策とは?

LPやオウンドメディアからの離脱ユーザーを自然な形でLINE公式アカウントへ誘導し、継続的な1to1コミュニケーションを通じてCVへと導くソリューション。チャットボットとの対話を通じ、LPやオウンドメディアだけでは伝えきれない価値や魅力を伝えるとともに、主に診断形式でユーザー個人の悩みや懸念を解消することで、納得度の高い購買体験を実現し、CVの最大化を図ることが可能。初期費用・運用費用0円の完全成果報酬型でサービスを提供している。

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当社が考えるLINE公式アカウント活用の主なメリットは以下の通りです。

  • LINEは日本国内で月間9,700万人(2024年12月末時点)が利用する、普及率の高いコミュニケーションアプリである

  • 対話形式のコミュニケーションが可能であり、ユーザーとの関係性を深めやすい

  • CV後も友だちとして関係性を継続することができるため、企業のCRM基盤としての資産価値が非常に高い

 

LINE公式アカウントを活用することで、ユーザーは使い慣れたコミュニケーションアプリ上で企業との対話を通じ、自分自身に合う製品やサービスかを確かめることができ、非常に高い納得度で購買体験を実現することが可能です。企業側も、ユーザーが抱いている不安や懸念をLINE公式アカウントを通じて把握することができ、今後のマーケティング施策への展開がより効果的かつスムーズに行えるようになります。

生成AI活用による進化~大量商品や想定外発言へのフォローアップ

「LINE公式アカウント×チャットボット施策」においては、当社グループで生成AIを活用したマーケティング支援を手掛ける株式会社デライトチューブが、チャットボット内の生成AIを活用した機能の実装を担っています。デライトチューブは、AIを活用した企業やブランドのマーケティング(AIドリブンマーケティング)を推進する「FUKURO AI」事業を展開し、各企業のニーズに合わせてカスタマイズした特化型AIエージェントを開発・提供しています。

LINE公式アカウントと「FUKURO AI CHAT」を組み合わせることで、より高度で効果的な運用が可能です。

その活用例をご紹介します。

(1)大量商品の出し分け配信(※3)

FUKURO AI CHATの活用により、LINE公式アカウント内の会話を通じて、企業が保有する多くの製品やサービスの中から、ユーザーに最適なものを選んで回答する仕組みを実現しています。
FUKURO AI CHATを活用することで、診断の回答に紐づく製品やサービスの選定をスピーディーに行い、かつユーザーにとって魅力的な組み合わせや言い回しで表示することが可能です。

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※3 本ソリューションは、現在(2025年4月時点)β版としてご案内中。

(2)想定外の発言に対するフォローアップ

LINE公式アカウント上の会話は、基本的に事前に設定したルールに基づいて進行されます。しかし多様なユーザーが存在する中で、すべてのユーザーが満足する回答を事前に想定することは極めて困難です。
そこで、FUKURO AI CHATを活用し、自由記述に対するスムーズで自然な会話を実現することで、ユーザーとの本質的なコミュニケーションが可能となります。

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セプテーニの提供価値

本ソリューションにおける当社の提供価値は、デジタルマーケティングに関する豊富な知見を活かしたシナリオ設計とクリエイティブ制作による、運用力の高さにあります。
ユーザーとのコミュニケーションにおいては、離脱の兆候を示すユーザーインサイトの深い理解と、CVを促進する効果的な訴求ポイントの発掘が鍵となります。また、LINE公式アカウントを活用したコミュニケーションは、一時的な接点に留まらず、長期的に対話が蓄積されるため、それを見越した設計が非常に重要です。そのため、デジタルマーケティングの知見に加え、LINE公式アカウントの特性を活かした戦略的アプローチを取り入れることが求められます。

当社では、本ソリューションを支えるためにLINE公式アカウント専任のプランニングチームを組成しています。

 

▼LINE公式アカウント専任のプランニングチームの特徴

  • LINE公式アカウント運用における豊富な事例の保有

  • 業界特化型のユーザーインサイト分析と訴求設計による、高品質なシナリオを提供

  • 集客から獲得まで一貫するカスタマージャーニー設計を実現

  • 運用型広告領域で培った高度な分析力と施策改善力

  • 迅速なPDCAを可能にする豊富なクリエイティブ供給力

 

上述の強みを活かすことで、本ソリューションでは、業界を問わずさまざまな企業で成果を上げることができています。

以下は実績の一部です。

  • 美容クリニック業界:月間500件以上のCVをコンスタントに獲得

  • 化粧品業界:当社への移管前と比較して、10倍以上のCV増加

  • 通販業界:施策実施前と比較して、10倍以上の友だちを獲得

Cookie規制時代に求められる、LINE公式アカウントを活用した新規顧客獲得・育成モデルの確立へ

ここまで「LINE公式アカウント×チャットボット施策」についてご紹介してまいりました。多彩な機能を備えたLINE公式アカウントは、企業のマーケティング戦略において、その重要性をますます高めていくことが予測されます。
セプテーニグループでは、今回ご紹介した施策に加え、初回CV後のアップセルやクロスセルを促す施策(F2転換施策)や、長期的なLTV(顧客生涯価値)の最大化を目指し、「上質な顧客体験価値の提供」を高めるための数多くのソリューションを提供しています。

 

より詳しい活用方法や最新事例については、下記ウェビナーと記事をご覧ください。

▶AIとLINE公式アカウントで実現する顧客体験の革新
https://www.septeni.co.jp/seminarevent/20241219/
▶LPから離脱する人々を「顧客体験を損なわずCVへ導く」AIチャットボット×LINE活用
https://markezine.jp/article/detail/47613

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執筆者

CX領域 LINE事業部 部門長 柏舘 悠平

2020年、セプテーニへ新卒入社。ブランド広告/EC広告の営業経験を積んだ後、2022年にEC/リテールメディア専任の戦略部門の立ち上げに携わる。 2023年には営業マネージャーとしてCX領域のアライアンス組織に参画し、数十社を越える業務提携を実現。 2025年よりLINE事業部の事業責任者に就任し、LINE公式アカウントの包括的なコンサルティング支援領域を管掌している。