2025.4.22

Claude 3.5 Sonnet(クロード 3.5 ソネット)とは?特徴や料金、使い方を解説

  • AI

Septeni Focus 編集部

Claude 3.5 Sonnet(クロード 3.5 ソネット)とは?特徴や料金、使い方を解説

近年、生成AIの進化が加速し、多くの企業や個人がAIを活用する時代になりました。
そこで注目を集めているのが、Anthropic社が開発した最新の大規模言語モデル「Claude 3.5 Sonnet(クロード 3.5 ソネット)」です。

Claude 3.5 Sonnetは、従来のモデルよりも高度な自然言語処理能力と優れた推論力を兼ね備えたAIモデルであり、文章作成やデータ分析、プログラミング支援など、さまざまな用途に活用できます。

また、2025年2月25日にはClaude 3.5 Sonnetの性能をさらに上回るClaude 3.7 Sonneがリリースされました。

この記事では、Claude 3.5 Sonnetの主な特徴や料金プラン、具体的な使い方に加えて、Claude 3.7 Sonneとの性能の違いについても解説します。

※こちらの記事は2025年4月18日時点の情報です。

Claude 3.5 Sonnetとは

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Claude 3.5 Sonnet(クロード 3.5 ソネット)は、Anthropic社が開発したClaude 3シリーズのアップグレード版であり、従来よりも精度や処理速度が向上したモデルです。

Claude 3.5 Sonnetには、新機能として「Artifacts(AIとリアルタイムで対話しながら生成・編集できる機能)」が追加されました。
高度な自然言語処理能力と推論力を兼ね備えており、ビジネスや研究、プログラミング支援など、幅広い分野での活用が期待されています。

Claude 3.5 SonnetのAIモデル

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Claude 3.5には、Claude 3.5 SonnetとClaude 3.5 Haikuという2種類のモデルがあります。
また、2025年2月25日には、さらに進化したClaude 3.7 Sonnetがリリースされました。

それぞれの特徴は以下の通りです。

AIモデル

特徴

活用例

 Claude 3.5 Sonnet

 高度な自然言語処理能力と深い洞察力を備え、

 長文 の処理や複雑な問題解決に適している

・複雑なテキスト生成

・長文の分析や要約

・ビジネス資料の作成

・高度な研究や分析

 Claude 3.5 Haiku

 短い応答や要約、簡潔な情報提供に特化し、

 迅速な処理速度と高いコストパフォーマンスを実現している

・コード生成

・コンテンツの分類

・リアルタイムのチャットボット

 Claude 3.7 Sonnet

 Claude 3.5 Sonnetのアップグレード版推論(reasoning)

 能力が強化されThinking拡張 思考モード)に対応している

・コード生成

・コンテンツ生成

・ゲーム攻略

・Webサイト作成

・対話型アシスタント

Claude 3.5は、最新のAnthropic API、AWS Bedrock、GoogleのVertex AIなどを通じて利用でき、用途に応じた最適なモデルを選択できます。

Claude 3.5 Sonnet

Claude 3.5 Sonnetは、Anthropic社が提供する生成AIのなかでもっとも知的なモデルであり、文章生成、論理的推論、データ分析、プログラミングなど、多岐にわたる分野で活用されています。

大学院レベルの推論(GPQA)や学部レベルの知識(MMLU)、コーディング熟練度(HumanEval)などの複数のベンチマークで高い評価を受けているのが特徴です。

知識の正確性と推論力が強化されており、研究論文の作成支援をはじめ、市場調査や競合分析を含むビジネス資料の作成、複雑なテキスト生成や長文・図表の分析や要約に適しています。

Claude 3.5 Haiku

Claude 3.5 Haikuは、2024年11月5日にリリースされた軽量かつ高速なAIモデルです。
処理速度を重視した設計になっており、リアルタイムでの会話や短文生成、コーディング支援に適しています。

特にプログラミングタスクや数学的推論に強みを持つのが特徴です。

Claude 3.5 Haikuのコーディング熟練度(HumanEval)のベンチマークでは88.1%(Claude 3.5 Sonnetは92.0%)と非常に高い精度を記録しており、コード補完やデータの抽出・ラベル付けなどの業務効率化に役立ちます。

Claude 3.7

Claude 3.7 Sonnetは、2025年2月25日にリリースされたAnthropic社の最新モデルです。
Claude 3.5 Sonneは追加料金がないにもかかわらず、応答速度やインタラクション性能、推論能力が強化されています。

また、マルチモーダル能力が向上し、スクリーンショットや図表、PDF文書など、画像を含む情報をテキストと組み合わせて分析することが可能となりました。

さらに、以前よりも「会話の流れ」を理解する力が向上し、より自然で高度な対話が可能になっています。

推論やコード生成能力も磨かれ、Claude 3.5 Sonnetでは対応が難しかった複雑な設計図や仕様書の解釈、エンジニアリング系の文書生成にも対応可能です。

Claude 3とClaude 3.5の違い

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従来のClaude 3シリーズは、Opus、Sonnet、Haikuの3つのモデルで構成されており、それぞれ特徴が異なります。

3つのそれぞれの違いは、以下の通りです。

Claude 3シリーズ

特徴

活用例

 Opus

 高度な推論力と数学的処理、コーディング能力に優れている

・研究開発

・高度なデータ分析

・専門的なタスクの自動化

 Sonnet

 知性と処理速度のバランスが取れたモデル。

 短時間で大量のタスクを処理できる

・ビジネス向けのデータ処理

・販売予測

・コード生成

 Haiku

 速度に特化した軽量モデル。

 ほぼ瞬時の応答性を持ち、人間に近い会話力を持つ

・リアルタイムのチャットボット

・カスタマーサポート

・コンテンツモデレーション

このうち、Claude 3.5がリリースされているのは、SonnetとHaikuのみです。
Claude 3の高性能モデルであるClaude 3.5  Opusは開発中であると発表されています。。

Claude 3.5 Sonnetは従来のClaude 3 Opusよりも高性能であり、さまざまな業務においてより優れたパフォーマンスを発揮します。

また、Claude 3.5 Haikuは、Claude 3.5 Sonnetに比べて軽量で処理速度が速いため、短文生成やリアルタイム応答が求められるシーンにおすすめです。

最新モデルであるClaude 3.7 Sonnetは、「ハイブリッド推論モデル」と呼ばれており、従来のClaude3シリーズにはなかった拡張思考モードを備えています。
標準モードと拡張思考モードを切り替えられる点が特徴です。

拡張思考モードは、より深い推論や複雑な問題解決が求められるシーンに特化した機能で、複雑な課題をステップごとに分解して考察します。

標準モードと比較して応答速度はやや低下するものの、内容の深さと正確性を重視する用途で優れており、複雑なコーディングやアルゴリズムの設計、包括的なプロジェクトや戦略の立案、コンサルティング業務などにおすすめです。

Claude 3.5 Sonnetの特徴

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Claude 3.5 Sonnetは、高性能ながらコストパフォーマンスに優れたAIモデルとして、多くのユーザーに支持されています。
ここでは、Claude 3.5 Sonnetの特徴を紹介します。

Artifacts機能搭載

Claude 3.5 SonnetのArtifactsは、AIとリアルタイムで対話しながら、テキストドキュメント、ウェブページのデザイン、プログラムコードなどを共同編集できるようにした機能です。

 

例えば、プレゼンテーション用のスライドを作成する際、AIが即座にデザイン案を提示し、ユーザーにフィードバックを与えながら修正を加えることが可能です。
また、Webサイトのレイアウトを考える場合にも、AIがデザインの雛形を提案し、それをユーザーが細かく調整することができます。

 

デザイナーやコンテンツクリエイターにとって、作業フローの効率化を実現できる点が大きなメリットです。
従来の「AIが文章や画像を生成して終わり」というモデルから、よりクリエイティブな共同作業が可能な環境へと進化しました。

優れた処理速度

Claude 3.5 Sonnetは、前モデルのClaude 3 Opusと比較して、処理速度が2倍に向上しました。
これは、大量のデータ分析やコード生成、チャットボットによるリアルタイム対応などのタスクをよりスピーディーに処理できることを意味します。処理速度の向上は生産性を大きく向上させる要素となるでしょう。

 

例えば、カスタマーサポートの自動化、大量データの分析・レポート作成、プログラミング支援など、リアルタイム性が求められる業務において役立ちます。

コストパフォーマンス

Claude 3.5 Sonnetは、無料版でもArtifacts機能を含めた全機能を利用可能です。

 

ただし、無料版では使用回数に制限があり、より多くの処理を行う場合は、有料プラン「Claude Pro」へのアップグレードが推奨されます。

プラン

料金

特徴

 Claude 3.5 Sonnet

(無料)

 0円

 基本機能が利用可能(使用回数制限あり)

 Claude Pro

 月額20ドル(税抜)

(約2,990円/月額)

 使用回数5倍

 Claude 3.5 Haikuも利用可能

また、APIを利用する場合、Claude 3.5 Sonnetの料金は100万トークンあたり3ドルと、Claude 3 Opus APIの料金(100万トークンあたり15ドル)と比較すると80%安くなっています。

 

企業や研究機関など、大量のデータ処理を必要とするユーザーにとって、低コストで高性能モデルを利用できるというメリットがあります。

Claude 3.5 Sonnetの料金

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Claude 3.5 Sonnetの料金プランは、個人向けのFree・Proプランと、チーム向けのTeamプラン、企業全体向けのEnterpriseの4種類があります。

 

それぞれの特徴を理解し、用途に応じて適切なプランを選択しましょう。

プラン

料金

特徴

 Free

 無料

・個人向け

・利用回数に制限あり

 Pro

 月額18ドル(年間契約時)(約2,690円/月)

 月額20ドル(月払い)(約2,990円/月)

・個人向け

・利用回数が無料プランの5倍に増加

・Claude 3 OpusやClaude 3.5 Haikuも利用可能

 Team

 月額25ドル(年間契約時)(約3,740円/月)

 月額30ドル(月払い)(約4,490円/月)

・5人以上のチーム向け

・Proプランよりも使用回数の上限が増え、

  グループチャットの利用も可能

 Enterprise

 要問合せ

・企業全体で利用する方向け

・細かな権限設定によってセキュリティ管理が可能

年間契約での支払いを選択すると、毎月の料金を抑えられるため、長期間利用する場合はお得です。

 

例えば、Proプランなら月払い20ドルのところ、年間契約では月額18ドルに割引されます。
また、Proプラン以上では、Claude 3.5 Sonnetに加えてClaude 3 OpusやClaude 3.5 Haikuも利用可能です。

 

用途に応じて異なるAIモデルを使い分けられるため、業務効率やコストパフォーマンスが向上するでしょう。
Enterpriseの料金についてはホームページでは公開されていないため、営業担当者へ問い合わせする必要があります。

Claude 3.5 Sonnetの使い方

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ここからは、Claude 3.5 Sonnetの使い方を紹介します。

 

1. Claudeのトップページからアカウントを作成する

メールアドレスもしくは、Googleアカウントからアカウントを作成します。
電話番号などを求められたらページの指示に沿って進めます。

画像12. 氏名を入力する

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3.利用規約や注意点を確認する

画像3-14.「Sounds Good, Let’s Begin」をクリックし、「How can Claude help you today?」と表示された中央のウィンドウにプロンプトを入力する

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Artifacts機能の設定方法

また、Artifacts機能を使用するためには、以下の設定が必要です。

 

1. トップページ左下のユーザーアイコンをクリックし、ドロップダウンメニューから「Settings」を選択。Artifactsのボタンを「オン」にする

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Claude 3.5 Sonnetの活用事例

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Claude 3.5 Sonnetは、高精度な自然言語処理と優れた推論能力を持つ生成AIとして、幅広い分野で活用されています。
特に、新機能のArtifactsを活用することで、従来のAIモデルと比較して、より直感的で効率的な作業が可能となっています。

 

ここでは、具体的な活用事例を紹介します。

Webサイト・LP制作

Claude 3.5 Sonnetを活用すれば、指定したテーマやターゲット層に合わせたWebサイトやランディングページ(LP)の設計・コンテンツ生成が可能です。

 

テキストだけでなく視覚的なデザイン要素の提案も行えるため、Web制作のプロセスが大幅に効率化されます。
例えば、LPのキャッチコピーやリード文の生成、ボタンの配置やCTAの最適化など、マーケティング視点での改善も可能です。

 

コード生成機能を活用すれば、HTMLやCSS、JavaScriptなどのフロントエンドの実装支援にも役立つでしょう。

スライド資料の作成

Claude 3.5 Sonnetは、プレゼンテーション資料の作成にも優れた性能を発揮します。

 

例えば、営業用の提案資料や投資家向けのピッチデッキなど、目的に応じたスライドの内容を自動生成できます。
グラフや図表の作成にも対応しており、データを元に視覚的に分かりやすいスライドを作成できるのも強みです。

 

スライドの構成をリアルタイムで修正できるため、フィードバックを受けながら迅速にブラッシュアップが可能になります。

コード生成

Claude 3.5 Sonnetは、コーディング熟練度に関するベンチマークテストでも高評価を記録しており、プログラミング支援ツールとしても有用です。

 

主に、以下のような用途で活用されています。

 

  • コードのデバッグ・最適化

  • API開発やデータベース設計の支援

 

また、Artifacts機能を組み合わせることで、生成されたコードを即座に修正・テストできるため、開発スピードの向上が期待できます。
特に新規プロジェクトの立ち上げ時や、大量のコードを短時間で作成する必要がある場合に、開発者の負担を軽減できるでしょう。

アニメーション制作

Claude 3.5 Sonnetは、動画やアニメーションの制作にも対応しています。

 

例えば、製品紹介動画や教育コンテンツ、SNS向けのショート動画の作成に活用することが可能です。
シナリオの作成やストーリーボードの設計もAIが自動で行えるため、コンテンツ制作の効率が向上するでしょう。

 

また、動画の構成やビジュアル要素の微調整がリアルタイムでできるため、制作フローの大幅な短縮が期待できます。

【アップデート情報】

2025年2月25日に、Claude 3.5 Sonnetの後継モデルとなる「Claude 3.7 Sonnet」がリリースされました。

この新モデルでは、「ハイブリッド推論モデル」を採用し、特に数学的推論、コーディング、論理的思考の精度が向上しています。

また、Claude 3.7 SonnetにもArtifacts機能が継続搭載され、より高度な資料作成やコンテンツ生成が可能になっています。

今後もClaudeシリーズの進化に注目が集まることは間違いないでしょう。

Claude 3.5 Sonnetをビジネスに活用しよう

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Claude 3.5 Sonnetは、高い処理速度とコストパフォーマンスを兼ね備えた最新の生成AIとして、さまざまなビジネスシーンで活用されています。

Webサイト制作、プレゼン資料の作成、プログラミング支援、マーケティング分析など、多様な用途に対応可能であり、Artifacts機能を活用すれば、リアルタイムでの編集・調整がスムーズに行えるのが強みです。

また、有料プランに加入すればClaude 3 OpusやClaude 3.5 Haikuも利用でき、業務のニーズに応じた最適なモデルを選択可能です。

2025年2月25日には後継モデルである「Claude 3.7 Sonnet」がリリースされており、今後もさらなるアップデートが期待されます。Claudeシリーズを生成AIのビジネスへ導入して、業務効率化や生産性向上を目指してみてはいかがでしょうか。

 

 

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執筆者

Septeni Focus 編集部

「Septeni FOCUS」は、Septeni Japan株式会社が運営するマーケティング担当者のためのメディアです。