TikTokビジネスアカウントのメリット・デメリットを分かりやすく解説
- TikTok
Septeni FOCUS 編集部
近年、若年層へのリーチに優れたTikTokを、マーケティングに活用する企業が増えています。
ビジネスアカウントを開設することで商品やサービスの認知拡大ができるTikTokは、多くのユーザーへアプローチできる効果的なマーケティング手段です。
一方で、ビジネスアカウントにはメリットだけでなく、制約や注意点も存在します。
この記事では、TikTokビジネスアカウントの特徴やメリット・デメリット、効果的な運用のポイントを分かりやすく紹介します。
※こちらの記事は2025年12月23日時点での情報です。
TikTokビジネスアカウントとは?

TikTokビジネスアカウントとは、企業や店舗、ブランドなどが、商品やサービスの認知拡大・集客を目的に開設できるアカウントです。通常の個人アカウントよりもマーケティングに特化しており、分析機能や広告機能、商用音源の利用など、ビジネス向け機能を利用できます。
特に、20〜30代の若年層を中心とした幅広いターゲットにアプローチしたい企業や、美容室・エステ・ネイルサロンなどの美容系事業、飲食店や小売店のような実店舗を運営する事業者から注目されています。
【TikTokビジネスアカウントの機能】
| 機能 | 概要 |
| 商用楽曲ライブラリ | 商用利用が認められた楽曲・効果音を無料で利用でき、著作権リスクを回避しながらコンテンツ制作が可能。 |
| ビジネススイート | インサイトダッシュボード、リード管理などが集まった、ビジネスアカウントで使える追加機能。 スマホ・PCどちらからでも利用可能。 |
| インサイト | 投稿のインサイトの概要、フォロワーの指標などを分析でき、マーケティング戦略の改善に役立つ。 |
| プロモート | 投稿済み動画を広告として配信でき、低予算から試せる機能 フォロワー獲得にも有効。 |
| TikTok LIVE | 視聴者とリアルタイムで交流でき、イベントや商品説明、キャンペーン告知などに活用可能。 ※18歳以上 |
| プロフィールのウェブサイトリンク | 自社サイトや予約ページ、ECサイトに誘導できるリンクを掲載可能。 |
投稿の分析・広告運用・コミュニケーション機能がそろっているため、複数の機能を組み合わせることで効果的なマーケティング活動につなげられます。特に、PCからも利用できるビジネススイートは、社内のマーケティングや動画制作担当者間での情報共有や効果検証に役立つため、チーム運用にも向いているでしょう。
個人アカウントとの違い
TikTokの個人アカウントは、一般ユーザーやクリエイター、インフルエンサーとして活動するユーザー向けのアカウントです。
動画制作を楽しんだり、コミュニケーションを中心に活用したりしたいユーザーは個人アカウントでも十分でしょう。
【TikTok個人アカウントの機能】
| 機能 | 概要 |
| 収益化プログラム |
投げ銭(ギフト)、サブスク、視聴回数に応じた報酬などで収益化が可能。 ※参加条件あり |
| 楽曲 |
最新曲を含む幅広い音源が使いやすく、トレンドに乗りやすい 商用利用が制限されている楽曲も利用可能。 |
| 非公開アカウント | アカウントを「非公開」に設定でき、知り合いだけに限定して動画共有できる。 |
| インサイト | 再生数やフォロワー数など基本的な分析が可能。 |
| プロモート | 投稿済み動画を広告として配信可能。 |
| TikTok LIVE |
視聴者とリアルタイムで交流でき、イベントや商品説明、キャンペーン告知などに活用可能。 ※18歳以上 |
| プロフィールのウェブサイトリンク |
プロフィールに任意のサイトへのリンクを表示できる。 ※フォロワー1,000人以上 |
個人アカウントでは、収益化や最新トレンド楽曲の使用が可能な点がメリットです。ただし、収益化にはフォロワー数や投稿本数など細かい条件が設定されているため、事前にしっかりと確認しましょう。
また、個人アカウントは非公開設定が可能なため、特定の友人やコミュニティ内での動画共有にも活用できます。
プライベート用途・趣味の発信・ファンとの交流を中心に使うのであれば、個人アカウントのままでも問題ないでしょう。
TikTokビジネスアカウントのメリット

続いては、TikTokビジネスアカウントを開設する具体的なメリットを紹介します。
プロフィールに外部リンクを設置できる
個人アカウントではフォロワー数が1,000人以上でなければプロフィールにリンクを設置できず、予約ページやECサイトへ直接誘導することができません。
一方、ビジネスアカウントであれば、フォロワー数に関係なく自社サイトへのリンクを設置できるため、動画視聴から購入・予約までの導線をスムーズに作れます。特に美容室・エステサロン・飲食店など、来店予約が必要な業種では、動画を見て興味を持ったユーザーを逃しにくくなり、集客を強化できるでしょう。
ただし、フォロワー1,000人未満の状態でプロフィールに外部リンクを設置するためには、ビジネスアカウントへ切り替えるだけでなく、ビジネススイートから「ビジネス登録(事業登録)」を行う必要があります。
コンテンツの分析ができる
TikTokビジネスアカウントには、アカウント運用に欠かせない分析機能「ビジネススイート」が搭載されています。
スマホアプリからも確認できますが、ウェブ版ではより詳細な分析が可能となり、マーケティング担当者やチームで運用する場合におすすめです。
ビジネススイートの主な機能は、以下の通りです。
【ビジネススイートの機能】
| 機能 | 概要 |
| ホームページ | 新規フォロワー数、新規いいね数、コメント数などを一覧で確認できるダッシュボード。 |
| クリエイティブガイド | ビジネス向け人気動画やトレンド分析、人気ハッシュタグ、成功事例の閲覧が可能。 |
| リード管理 | プロモート広告などを通じて獲得した見込み客(リード情報)を一覧で管理できる。 |
| アクティビティ&サポート | TikTok広告やTikTok Shopの設定が可能。 |
| 分析 | リーチやエンゲージメント、視聴者属性(性別・年齢・地域・視聴時間帯など)をダウンロード可能。 |
ビジネススイートは、TikTokビジネスアカウント限定の機能です。
個人アカウントにも簡易版の分析機能(インサイト)はありますが、ビジネススイートは指標の種類が多く、データダウンロードも可能なため、改善施策を立てやすいのが特徴です。
投稿ごとの視聴維持率や視聴完了率を分析することで、動画の構成改善や投稿時間の最適化にも役立つでしょう。
興味・関心の近いユーザーにリーチしやすくなる
ビジネスアカウントでは、アカウントカテゴリを設定できます。カテゴリ設定により、アルゴリズムが適切なユーザーへコンテンツをレコメンドしやすくなり、集客効率が向上します。
まだ知名度が低くフォロワーが少ないアカウントでも、関連性の高いユーザーから発見されやすくなるでしょう。
広告メニューや商用楽曲ライブラリを利用できる
TikTokの広告機能「プロモート」は、個人アカウントでも利用可能です。
しかし、個人アカウントで利用できる楽曲には商用不可の音源が含まれており、そのまま広告動画に利用すると著作権侵害となる可能性があります。
一方で、ビジネスアカウントでは、商用利用が認められた音源だけが登録された「商用音楽ライブラリ(CML)」を利用できるため、著作権トラブルのリスクを回避できます。
さらに、ビジネススイートから利用できる「TikTok広告マネージャー」では、下記のようなより高度な広告運用が可能です。
- ターゲティング設定(地域・年齢・性別・興味関心)
- 予算調整
- コンバージョン計測
TikTokビジネスアカウントのデメリット

TikTokビジネスアカウントには多くのメリットがある一方で、運用を始める前に理解しておくべきデメリットも存在します。
続いては、TikTokビジネスアカウントの主なデメリットについて解説します。
商用ライセンス未取得の楽曲が使用できない
先ほども触れたように、TikTokビジネスアカウントで利用できる楽曲は、「商用音楽ライブラリ(CML)」に登録されているものに限定されます。そのため、最新のトレンド曲を使った企画や、流行の音源に乗ったバズリ動画を狙いにくくなる点がデメリットです。
特にTikTokは音源を中心にトレンドが生まれる特徴があり、楽曲制限によってクリエイティブの幅が狭くなる可能性があります。
個人アカウントよりも炎上リスクが高い
企業が公式ブランドとして発信する場合、個人アカウントよりも炎上リスクが高くなります。
企業アカウントの投稿内容は、企業の姿勢や価値観を示すものとして捉えられやすく、「不適切な表現」「配慮不足」「ステマ」「誤解を招く表現」など、小さなミスが大きな批判につながる可能性があります。
さらに、投稿後のコメント対応においても、返信の有無やタイミング、言葉遣いが批判対象になることがあります。
炎上リスクを抑えるためには、下記のような社内体制の構築が重要です。
- 投稿前に複数人で内容をチェックする
- ガイドラインを作成する
- コメント対応の方針(返信する・しない・削除基準など)を決める
- 匿名批判に感情的に反応しない
また、企業公式アカウントで個人的意見と誤解されないよう、担当者が複数で運用する体制を整えることも大切です。
TikTokビジネスアカウントの料金

TikTokビジネスアカウントの開設・運用にかかる費用は、基本的に無料です。費用が必要になるのは、広告出稿やプロモーション機能を使用する場合のみです。
具体的には、以下のようなケースで料金が発生します。
- 投稿済み動画を広告として配信する「プロモート」を利用する場合
- 有料キャンペーンを実施する場合
プロモート機能は数百円から利用でき、少額で配信効果を検証できる点が魅力です。
無料で利用できる機能と、有料で効果を高められるプロモーションを組み合わせることで、費用を抑えながら運用効果を高められるでしょう。
TikTokビジネスアカウントに切り替える方法

TikTokビジネスアカウントを開設するには、まず個人アカウントを作成し、その後ビジネスアカウントへ切り替える必要があります。
具体的な手順は、以下の通りです。
- TikTokアプリを開く
- アカウントにログインする
- プロフィールタブを開く
- メニューアイコンをタップする
- 「設定とプライバシー」をタップする
- 「アカウント」をタップする
- 「ビジネスアカウントに切り替える」をタップする
- 任意のカテゴリを選択する
- 「次へ」をタップして、切り替えを完了させる
切り替え後は、プロフィール編集画面から事業情報の登録や外部リンクの追加、カテゴリ変更などが行えます。
カテゴリを正しく設定することで、関心の高いユーザーにリーチしやすくなるため、必ず自社の業種や目的に合ったものを選びましょう。
関連記事:TikTokビジネスアカウントの切り替え方法は?具体的な手順と注意点を紹介
TikTokビジネスアカウントの効果的な運用のポイント

ビジネスアカウントは機能が豊富な反面、ただ動画を投稿するだけでは成果につながりません。
続いては、TikTokビジネスアカウントを効果的に運用し、マーケティングや集客に活用するための4つのポイントを紹介します。
ターゲット・ペルソナを設定する
TikTok運用の最初のステップは、ターゲット・ペルソナの設定です。
誰に向けて、何を届けるための動画なのかが曖昧だと、視聴者の心に刺さらず、最後まで見てもらえない動画になってしまいます。
ペルソナ設定では、年齢・性別・居住地域といった基本情報だけでなく、趣味や行動パターン、感情や心理状態まで具体的に想像することが重要です。
【ペルソナ例】
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このペルソナの場合、以下のような工夫が必要です。
- 冒頭3秒で引き込むキャッチコピー
- 映えるカフェ風のビジュアル
- トレンド音源の活用
ペルソナが決まると、動画の話題、構成、撮影場所、キャプションのトーンまでブレずに作成できます。
短尺・テンポ重視で広告っぽさを抑える
TikTokでは、30〜60秒程度の短尺・テンポの良い動画が求められます。
長く説明するよりも、冒頭の3秒で「続きが見たい」と思わせる工夫が必要です。
また、「広告っぽさ」はユーザー離脱の大きな要因です。
TikTokは、空き時間の娯楽として利用されているため、テレビCMのように商品を押し出す表現は嫌われやすい傾向があります。
| NG例:「当店の商品は高品質!買うなら今!」 OK例:「このアイテム、1週間使った結果…予想外の変化が」 |
ストーリー、ユーモア、リアルなレビューなどを盛り込み、自然に興味が湧く内容にすることが重要です。
分析機能を活用してPDCAサイクルを回す
ビジネスアカウントに搭載されている分析機能「ビジネススイート」は、運用改善に欠かせません。
感覚だけで投稿しても成果につながらないため、データを元に検証する体制を構築しましょう。
チェックすべき主要指標は以下の通りです。
- 動画再生数
- 動画視聴完了率
- クリック率(プロフィールやリンクへの誘導数)
- シェア数・いいね数
- 視聴者属性(性別・年齢・地域・興味関心)
これらのデータを参考に、構成のどこで離脱が起きているか、どの時間帯に投稿すると伸びるか、視聴者は何を求めているかなどを分析し、次の投稿に反映させます。
PDCA(Plan・Do・Check・Action)を回すことで、フォロワー数の増加や再生数アップが見込め、効率的なマーケティングへとつながるでしょう。
ほかのSNS・メディアとクロスマーケティング
TikTok単体で売上が大幅に向上するケースは多くありません。重要なのは、ほかのSNSやメディアとの「クロスマーケティング」を意識することです。
例えば、TikTok用に作った動画はInstagramリールやYouTubeショートなどにも二次活用できます。
SNSごとにユーザー層が異なるため、複数媒体で発信することで認知を広げられるでしょう。
TikTokビジネスアカウントのメリット・デメリットを理解してマーケティング戦略に活用しよう

TikTokビジネスアカウントは、詳細な数値分析や外部リンクの設置、商用楽曲の利用など、企業のマーケティング活動を加速させるための機能が網羅されています。
特に10〜20代を中心とした若年層のユーザーに強くリーチできるため、ブランド認知を高めたい企業や、店舗の集客を行いたい事業者にとって強力な武器になるでしょう。
しかし、ビジネスアカウントに切り替えても、肝心のコンテンツがユーザーに響かなければ成果は生まれません。
特にTikTokユーザーは、「露骨な広告」や「宣伝色」を敏感に察知し、瞬時にスワイプしてしまう傾向があります。
そこで、ビジネスアカウント運用の成功のカギとしておすすめなのが「ショートドラマ」活用です。
商品やブランドのメッセージをドラマの中に組み込むことで、エンターテインメントとして楽しませながら自然に情報を届けることができます。
「続きが気になる」「共感できる」という感情的なフックは、高い視聴維持率とエンゲージメントを生み出し、アルゴリズム上の評価を高めるうえでも非常に有効です。
株式会社セプテーニでは、ショートドラマの企画・制作はもちろん、認知度や利用意向の向上などのマーケティング成果の創出ならびにその定量的な可視化までをサポートしています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
執筆者
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